自分が中学1年生だった時のことを思い返す。
スマホはもちろん、携帯電話だって出ていなかった。
いつ買ってもらったのか忘れてしまったが、青シルバーのCDウォークマンが自分の宝物だった。
ぼくはそれで、当時お気に入りだった井上陽水を聴いていた。
ヘッドフォンから流れる「氷の世界」「紙飛行機」とともに、西国分寺まで片道25分間自転車を走らせていた。
目的地はムサシという名前の碁会所。ここでぼくは毎週末囲碁を打っていた。
電車で読む本はシャーロックホームズと囲碁の本。
悪いことはしない。
迷惑をかけない。
恥ずかしがりや。
それでいて我が強く負けず嫌い。
好きな女の子は小学校の時の同級生。
でも学校が違うから、帰りの電車ですれ違うのを願っていた。
好きな教科は英語。
嫌いな教科は特になかった。
夏休みにお父ちゃんと北岳に登り、野草を観察。それを自由研究にしたらずいぶん褒められたっけ。その時が確か人生初の山小屋での一夜だった。
うん、そんなもんだったかな。
あとは、買ってもらった新しい MacBook でゲームをしたり、授業のまとめプリントを作ったりしてたっけ。
その10年後、自分がアメリカに留学しているなんて想像もしていなかった。
大体、そんな人周りにいなかった。(今思えば、10年後なんでそんなこと思い付いたんだろうか笑)
23歳の自分は iPhone 3 と Nokia のガラ携を使いこなし、ネット上でバスと飛行機の格安チケットを手に入れ、旅行先で友達や家族と Skype をし、帰ればネットで調べた論文を読みながら課題をデータで提出。週末は Skype 等を駆使して NPO の活動に参加していた。
こんな生活、想像できなかった。
多分、ぼくが13歳だった時の大人たちも、こんなことができるようになるなんて考えてなかったと思う。
10年で、あっという間に世の中変わってしまう。
そんな世になってる。
江戸時代だったら100年くらいの変化が、10年、いや、もっと早くおこっている。それが今の世界。
考えたらすごいよね。
もともと地球は大地と天と、海しかなかったんだよ。岩石だらけの無機質な星。
そこから、エネルギーを使って動くロボットが別のものを作り出す、そんな時代になったんだ。
すごいよね。
ちょっと話がそれたけど・・・
今教えている中1達。
この子たちが大人になった時に見る世界。
それって、今のぼくらじゃ想像できないような世界なんだよ、きっと。
そんな世界で生活する、さらに活躍する子ども達を育ててるんだよ、ぼくらは。
何が大事なんだろう?
そんなのわかりっこない。
でも、その時にも役立つ力をみつけて、育てないといけない。
本質。
最近自分がよく使う単語。
周りの意見や自分の思考を基にして、できるだけ一方的な考え方を排除することで少しずつ見えてくる物事の本来の姿、性質。
それに敏感になる力というのが、将来、本当に、本当に必要になってくる。
今はそんな風に感じながら子ども達と接している。
人間生活の本質。
それは、信念を通して見えてくるものかもしれない。
あるいは、信念によって作られるものかもしれない。
いづれにせよ、どんな環境でも変わらない、大切なことがら、それを育ててほしい、と切に願いながら、そのために自分ができる最大限のことをしていこう。